むずかしい

大切かどうかはさておき、身内が亡くなるのはまあまあつらいことだと思います。わたしたちにとっていちばん身近であり早々に訪れるのがおそらく祖父母の死でしょう。わたしは10代に満たないときに母方の祖父を亡くしたのだけど、仲は良かったので悲しかった記憶がある。そのあとは大学生になってから父方の祖父を亡くしたが、父方の祖父とはあまり仲良くなかったのでなにも感じなかった。

今日、先輩と後輩と遊んでいるときに、先輩のおじいさんが亡くなったという連絡が先輩に入った。しっかりした人なので、それ(祖父の死)とこれ(いま遊んでいること)とは別だし全然大丈夫だと言っていたけど、目が潤んでいたように見えた。実際わたしにとって祖父の死というものの記憶は遠く、なんと声をかければいいのかわからなくて困ってしまった。気の利いた言葉がなにひとつ浮かばなかった。わたしは母が亡くなったときの、他者からの言葉で腹が立ったことやがっかりしたことがあったので、こういう場面での言葉選びには慎重でいたいと思っている。たとえばだけど、あの場で、無理しなくていいなんて言ったとしても、後輩三人相手に祖父を思って泣くほうが先輩にとっては困難なことだと思うし、これは後輩という立場としての言葉ではない気がする。また、元気を出してというのも、いまのところ精一杯元気なふりをしてくれているはずなのでだめだなあとか。(同じ目線で気持ちが分かるという励ましのために)わたしも母を亡くして…というのは、祖父よりも母の死のほうがイレギュラーなので逆に気を使わせてしまう可能性がある上、相手の捉え方によっては不幸自慢になりえるのでだめ。かと言って母方の祖父を亡くした記憶を辿るのはちょっと話が違うし、最近亡くなった祖父では先輩と同じ気持ちになれない。

そういうわけで、結局大したことは言えなかった。帰ってからメールで、いまは無理かもしれないけど元気を出してほしいということを伝えました。返事はいらないと書いたのですが、ばっちり返事が来ました。いやぁ、やっぱり先輩は大人です。